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在住日本人が見たフィリピン・セブの新型コロナ対応

 

 

フィリピン・セブにおける新型コロナウイルス感染症の対応状況やデータについては、こちらの記事に基本情報をまとめています。

あちらの記事は数字や時系列の政府発表などが中心ですが、こちらの記事では、実際に現地にいる日本人として感じた事、特にフィリピン・セブならでは!と思ったことをお伝えしていきたいと思います。

 

意外と従順!

フィリピン・セブで新型コロナに対する危機意識が高まったのは3月半ば頃からでした。日本では2月からダイヤモンドプリンセス号の話題が連日報道され国民の関心も高かったと思いますが、当初国内の感染者数が少なかったフィリピンでは3月の前半まではまだ対岸の火事感があり、現地のフィリピン人に「日本はコロナ大変そうだね」と心配されるくらいで、のんびりとしていました。

 

ですが3月中旬にフィリピンのドゥテルテ大統領がマニラ首都圏での感染者数増加とマニラの封鎖(ロックダウン)について言及すると、セブでも一気に雰囲気が変わりました。

その時点ではセブでの感染者はゼロだった(感染者の出ているマニラとは島自体が異なり陸続きでもない)にもかかわらず、街中でマスクをしている人が急に増え、缶詰やインスタント食品、アルコールなどの商品が品薄状態になりました。

ただ、割と政府の対応が早く、数日後にはスーパーでこのような張り紙がみられるようになりました。

 


トイレットペーパーや缶詰類、消毒用アルコールやハイター、ペットボトルの水やヨーグルト等の商品は、一人1回何個まで、という購入制限の張り紙です。

これはスーパーの規制ではなく、国の政府機関(DTIという貿易産業省)からの正式な通達「Anti-hoarding and panic buying order パニック買い防止令」に基づくもので、スーパー内には違反時の罰則や対象商品のリスト、DTIからの命令書のコピーなども掲示されていました。

マニラ封鎖が3/16、パニック買い防止令の発令が3/19で、私はその速さに感心しました。そして、少なくとも私の住んでいる地域ではお客さんもきちんとルールを守っており、品薄状態の解消も比較的早かった記憶があります。

また、日本ではお客さんが店員さんに商品の品切れについて責めたりするようなこともあったそうですが、もともとフィリピンでは物流の安定性や店員さんの対応にそこまでの期待がないためか(笑)、そういうトラブルも見かけませんでした。皆、店員さんが仕入れ時期など把握していないことはわかりきっているので、目当ての商品がなくても「無いなら無いよね、どうせ仕事休みで暇だしまた来るわ~」という感じで割と冷静だったように思います。

 

そしてセブも3月末からはロックダウンに入り、スーパーには一度に○人以上入店させてはいけない、という入場制限がかかりました。4~6月あたりは食料品を買い出しにいくにも2時間並ぶ、ということが当たり前となっていましたが、スーパーが椅子をたくさん並べてくれているので、皆そこに座って携帯でゲームをしたり音楽を聞いたりと時間をつぶしながら、素直に並んで待っていました。

 


私もスーパーに買い物に行くときは、待ちくたびれてイライラしないように、あらかじめドラマや映画を一本スマホにダウンロードしてから並びに行く、ということをしていました。

 

意外とハイテク?

フィリピンでは、Viberというメッセージングアプリが日本でのLINEと同じくらい普及しているのですが、フィリピンの保健省がコロナ情報のViberアカウントを開設して、毎日新規感染者や回復者・死亡者数、感染者の地域・性別・年齢・症状の分布、地域や検査機関別の検査数、医療機関の病床や人工呼吸器の使用率などを共有してくれています。

 

引用:DOH(フィリピン保健省)

 

フィリピンではこういった公式に発表される情報は英語が中心です。外国人としては、英語が理解できれば最低限の情報が手に入るというのはすごく安心で、英語普及率の高いフィリピンでよかったと強く思いました。

 

一部の情報はタガログ語でしたが、タガログ語で代表的なものは「フェイクニュースに注意!」という絵入りの注意喚起でした。

例えば「保健省が○○町に1日で600人の感染者が出たことを発表した、という情報がSNSで出回っていますが、根拠のないフェイクニュースです」「アスピリンをレモン汁に溶かして蜂蜜を加えたものを飲むことでコロナ治療になるというのは100%デマです、危険ですので絶対にやめてください」など。

フィリピンはデマやうわさ話が大好きな人も多く、こんなデマでも信じてしまう人はいるんですが、公的機関がSNSを駆使してこうして素早く否定してくれるのは素晴らしいと思いました。

 

また、割と早い4月初旬の段階で、WeTraceというフィリピンの新型コロナ情報を共有できるアプリがリリースされました。

日本のココアと同じような接触確認機能も持つアプリですが、政府発の新型コロナ情報の共有や地域の感染者情報を個人情報を隠した上で地図上で確認できる機能がメインです。ただ、残念ながら感染者の接触情報追跡には役立っていない(そもそも感染者が自ら感染情報を登録しない)のが実情です。

 

雑でも良いからとにかくすぐやろうという姿勢

一般的に日本人は深慮する傾向があるのに対し、フィリピンの人は「雑でもいいから何かしよう」「問題があれば後で修正すればいい」という態度が目立ちます。
普段から感じていましたが、良く言えば「臨機応変」悪く言えば「拙速」であるなあと、今回のコロナ対応でより強く感じました。

 

大統領をはじめとして、地方自治体も急にルールを決めて発表します。

どんな感じかというと、
『今日から外出時にマスクしないと罰金・逮捕の対象な。マスク買えなかったら布とかで口と鼻を覆えればとりあえずOKだから守れ。そして地方自治体は違反者を罰するようよろしく。』

『今から数時間後に、以前配った外出許可証はすべて無効とする。新しいものを作って配るまでは外出すんな(結局配られたのは3日後以降…)』

『16日からタクシー運行可能、ただし感染予防のための運行プロトコルに従うこと。なお、プロトコルは後日発表するものとする。→ 結局19日頃までほとんどのタクシーが運行できず』

などです。

 

しかも、あまり推敲されていないルールも多いので、発表されたルールに対して関係各所から批判が相次ぎ数日後に撤回されたり、追加規定が定められたリということも多いです。違反時には罰則もあるので一般市民は右往左往です。

特に事業をやっている場合、例えば飲食店などは食材を仕入れて開店準備をしていたのに突然明日から2週間休業などと命令(当然のように補償無し)が出たりすると振り回されるのは本当に大変だと思います。ただ、一般市民としては、政府も拡大防止のために一生懸命なのはわかるのでなるべく頑張って従おうという気になったものです。

 

もちろん、よいルール制定もあり、「医療従事者への乗車拒否や差別発言を罰する法律」や「新型コロナに関するフェイクニュースを広めることを罰する法律」は、必要な時に迅速に成立させることができて良かったと思います。

 

私が住んでいるマンションでも、3月中には「外部の訪問者シャットアウトと出入りする住民の検温・消毒マット使用の義務付け」「メンテナンスや掃除スタッフの住み込み対応(通勤中や家庭で感染して持ち込むことを防ぐため)」「エレベーターの人数制限(最大4名まで)と数時間ごとのボタン消毒」などの対応が行われましたが、住民として不安を感じた点は大体数日内には雑でも何らかの新しい対策が開始されており、これも非常にスピーディーだったように思います。

 

エレベーターの床に貼られたテープ。

エレベーターのボタンも、日に何度もアルコール消毒しやすいようにビニールテープでカバーされました。

 

汚いですが、スーパー入り口に設置された段ボール製の靴裏消毒マット。

専用の消毒マットが手に入らなくても、あるもので対応してすぐに実践しているところがフィリピンらしいと思います。

 

エスカレーターには距離を取るためのマークがペイントされました。この写真はかわいくて好きです。

 

ノリの良さと楽しもう精神

新型コロナに関連する被害について、実際に大変そうな話題ももちろん目にするのですが、日本ではまず無いな、と思えるようなニュースも入ってきます。

 

引用:サンスターセブより

 

例えばこちらは4月末に、スターウォーズのファン団体が町境の検問ポイントで現地警察に協力した時の写真。慣れない検問での行列にイライラしがちなドライバーも、ライトセーバー代わりに非接触体温計をかざされてニコニコする人続出で、非常に好評だったそうです。真夏のセブでこの衣装は暑くて大変だったでしょうけど、SNSなどでもかなり受けてました。

 

また、セブ・マクタン島にあるラプラプ市の市長が6月に新型コロナ陽性となったのですが、無事回復したと報告されたときの市長のフェイスブックページ。

 

引用:ラプラプ市長フェイスブックより

 

日本の市長さんならまず「ご心配とご迷惑をおかけしたことをお詫び」しておかないと叩かれるところですが、Tシャツ姿&喜びが伝わる非常にカジュアルなポーズで、神に感謝しています。(その後現地語で市民や医療従事者へも感謝を表しています!)

 

6月以降、セブではタクシーに対して、運転手と乗客を保護するために「運転席シールド」の設置が義務付けられたのですが、シールドの仕様はタクシー会社や運転手によって微妙に異なります。

こちらは平均的なシールド。
手作り感満載ですが、私はこれとても良いと思います。

 

そしてこちらが、スペシャルバージョンの運転席シールド。

 

シールドの表面に、これでもかと貼られる注意書き&政府の通達のコピー&保健省の拡大防止標語、そして足元には手作り消毒マット。
ここまでの徹底は求められていないので、完全に運転手さんのオリジナルカスタマイズです。

さらには車内でマスクとフェイスシールドの販売までしています。
しかもスーパーなどより若干安い絶妙な値段設定で、私はついつい予備のフェイスシールドを購入してしまいましたし、称賛の意味でチップも渡しました。

こういうフィリピンの人のノリの良さや商売上手なところ、私は大好きです。

 

もちろん、ここに書いたような明るい話題だけではなく、フィリピン特有の問題点もあります。

このような非常事態でさえ、政治家や医療保険機関、地方自治体による汚職や不正事件、感染者数の水増しによる補助金の不正受給問題などが報道されており、失業率の増加も大きな心配です。

セブに関しては感染は落ち着いてきているものの、経済活動の規制緩和にともなってまた増加に転じないように、今後も気を付けて生活していきたいと思います。

 

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